アルピコ交通上高地線(松本〜新島々)

 大正8年12月5日筑摩鉄道が松本〜龍島間19kmの免許認可を受け,大正10年10月2日に松本駅〜新村駅が開業したことに始まる。大正11年5月3日に新村〜波多(現在の波田)駅間4.9km,同年9月26日には島々駅まで延伸し,社名を筑摩電気鉄道に変更した(昭和4年12月16日島々〜龍島間の免許失効)。昭和7年には社名を松本電気鉄道に変更し,「松本電鉄島々線」と呼ばれるようになった。なお,昭和30年4月1日には島々線は「上高地線」と改称された。昭和58年9月28日に襲った台風10号による土砂崩れで新島々駅〜島々駅間が不通となり,昭和60年1月1日にはそのまま区間廃止となった。平成19年12月25日にメインバンクである八十二銀行に対し,再生支援要請を行い,松本電気鉄道が属するアルピコグループが債務超過に陥り,経営破綻となった。松本電気鉄道も上高地線の設備更新費用の捻出が困難となり,単独での事業継続を断念した。平成20年以降アルピコグループの経営再建が行われ、鉄道事業については継続を表明。松本電気鉄道の経営体制の見直しが図られ,平成23年4月1日に松本電気鉄道がグループ内の川中島バス・諏訪バスの2社を吸収合併する形で鉄道・路線バス事業を統合し,社名を「アルピコ交通株式会社」に変更し,松本電鉄上高地線もアルピコ交通上高地線となった(松本電鉄上高地線の名称も併用されている)。令和3年8月14日大雨の影響で松本〜新村間運休となる。同年10月8日渚〜新村間運行再開。令和4年6月10日松本〜渚駅間で運転再開し、全線復旧した。

松本  西松本    信濃荒井  大庭 
下新  北新・松本大学前  新村  三溝  森口 
下島  波田  渕東  新島々   

訪問日:平成28年8月