由利高原鉄道鳥海山ろく線

 改正鉄道敷設法別表第13号にある「秋田県本荘ヨリ矢島ヲ経テ院内ニ至ル鉄道」の一部である。大正11年8月1日に横荘鉄道が西線として羽後本荘〜前郷間が開業したのが始まりである。その後,昭和12年9月1日に横荘鉄道西線を買収・国有化し,矢島線となった。同年12月15日に前郷〜西滝沢間が延伸開業,昭和13年10月21日には西滝沢〜羽後矢島間が延伸開業した。横荘鉄道は、横手と本荘を連絡するため,横手と羽後本荘からそれぞれ路線を延ばしたが鉄道敷設法の予定線と重なる西線のみが買収の対象となった。買収の対象とならなかった東線は,雄勝鉄道,羽後交通(横荘線)を経て昭和46年に廃止となった。矢島線は昭和55年の国鉄再建法施行により第1次特定地方交通線に指定され,昭和57年1月には対策協議会が開始された。バス転換の方針に固まりつつあったものの昭和59年に弘南鉄道が引き受けを表明したことで一転して地元主体での鉄道存続に方針を変えることとなった。同年7月の対策協議会で第三セクター化を正式決定。昭和60年10月1日に由利高原鉄道に転換された。

羽後本荘  薬師堂  子吉  鮎川  黒沢  曲沢 
前郷  久保田  西滝沢  吉沢  川辺  矢島 

訪問日:平成28年5月