JR釜石線(花巻〜釜石)

 釜石線の花巻〜仙人峠間は、岩手軽便鉄道が軌間762mmの軽便鉄道として建設された。仙人峠〜大橋間はロープウェイにより貨物・郵便を輸送し、旅客は徒歩連絡とされた。そうした中、昭和2年、鉄道敷設法別表第8号の2に「岩手県花巻ヨリ遠野ヲ経テ釜石ニ至ル鉄道」が追加されたことにより昭和4年に釜石線となる路線の着工が決定した。昭和11年には岩手軽便鉄道を買収、国有化され、国鉄釜石線となった。ロープウェーもこのとき買収された。昭和19年10月11日には釜石東線の開業により釜石西線に改称する。釜石側では明治13年釜石鉱山専用鉄道が完成、明治17年に釜石鉱山馬車鉄道が開業、明治44年に鈴子〜大橋間で鉱山鉄道がそれぞれ開業したが、昭和19年10月11日に釜石から陸中大橋までが釜石東線として開業した。岩手軽便鉄道は軌間762mmであったため、1067mmへの改軌が実施されるとともに仙人峠を越える鉄道の建設が開始された。改軌工事は、昭和18年9月20日に花巻〜柏木平間の工事が完成した。太平洋戦争で一時中断されるが昭和23年に工事が再開され、昭和24年12月10日に柏木平〜遠野間の改軌が完成した。昭和25年10月10日には遠野〜足ヶ瀬間の改軌が完成とともに足ヶ瀬〜陸中大橋間も完成し、釜石線が全通した。このときに足ヶ瀬〜仙人峠間は仙人峠〜陸中大橋間の索道とともに廃止され、現在に至る。

花巻 似内 新花巻 小山田 土沢
晴山 岩根橋 宮守 柏木平 鱒沢
荒谷前 岩手二日市 綾織 遠野 青笹
岩手上郷 平倉 足ヶ瀬 上有住 陸中大橋
洞泉 松倉 小佐野 釜石

訪問日:平成22年5月